■blog vol19:ぷらぷらのドライフラワー

じんわり寝苦しい日が増えてきた今日この頃の京都。広報担当・嫁です。

今回はぷらぷら畑で育つ切り花たちを使った「ドライフラワー」について。
元々園芸店の店長さんだったぷらぷらさん(主人)は、畑で育つほとんどの1年草(1年で枯れる植物)のお花を種から育て苗にしています。翌年にはこぼれ種からまた新しい芽が顔を出し、自然と増えてくれるものも多数あります。宿根草(地上部が枯れても翌年に同じ場所から複数年生えてくる植物)は苗を育てたものや、少し珍しいものは海外の種を育てたものも。本人曰く、植物園でしか見たことのないものも生えている、のだそうです。それらを切り花にして販売しますが、中にはドライフラワーに向いているものもあり、一部をドライフラワーに加工しミニアレンジやスワッグ、リースなどにして販売しています。

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ドライフラワーの向き不向きについて
どんなお花でもドライフラワーになるかというと…残念ながら向き不向きがあります。全体的に言えることとしては、水分が多いお花はドライフラワーになりにくく、生花だった時の見た目と大きくかけ離れた姿になってしまうことが多いです。逆に水分が少ない植物はその見た目がほとんど変わらないものもあります。

最近発刊された本で「ドライフラワー図鑑」というのがあるんですがこれは秀逸。お花屋さんで見かけたあの植物やこんなものまで?!という珍しい植物のドライフラワーにした姿がきれいに掲載されています。図鑑好きのワタクシにとってはぜひぜひ刮目いただきたい素敵な本ですよ。

ドライフラワーを作るとき
乾燥材を使った水分の多いお花に適したシリカゲル法、徐々に水分を少なくし作成する水揚げ法などもありますが、ぷらぷらでは「自然乾燥法」で作成しています。
(自然乾燥法:生花を下向きに吊るし、風通しの良い日陰で水分がなくなるまで乾燥させる方法。)
作成時にいくつか注意点があります。
①カラカラに乾燥させること
生乾きの状態だと後々カビが発生したり、長い期間楽しめなかったりと支障が出ます。
ですので、一番のポイントは「カラカラに乾燥させる」こと。どこまで乾燥させれば
乾燥完了なのかが分からない場合は、重量計などで時間経過とともに重さを測ってください。
毎日数字が減っている状態は未だ乾燥が完全でなく、日々測定しても重さが変わらなくなった時点で
水分が抜けきり乾燥が完了した目安になります。うちはベランダの軒下に吊るし約2週間程度で出来上がります。

②直射日光に当てないこと
早く乾かしたいからとついつい日向に置いてしまったりしないようにしましょう。
植物にはドライになっても色素が残るものがあり、直射日光に含まれる紫外線にはその色素を分解してしまう役割があります。ですので、なるべく色鮮やかなドライフラワーを作るためのコツは、日陰で風通しの良い場所に置く事です。

③お花を逆さにして吊るすこと
なるべく生花の形に近いように仕上げたい場合は、必ず逆さに吊るしてください。というのも、水分が抜けていく過程でしおしおとしな垂れていくので、ダリアなどの大きな花は特に折れたり曲がったりして出来上がりの形が悪くなりやすいです。

ドライフラワーを長く楽しむために
生花より長く楽しめると思ったのに、ドライフラワーが長持ちしない!という場合は以下に気を付けてください。
①太陽光の当たる場所に保管しない
前述のとおり、直射日光にはドライフラワーの色素を分解する働きがあるため、陽の当たる窓辺などに置くとみるみるうちにセピア色に変わってしまったり。窓際でもレースのカーテン越しや陽のあたりにくい場所に置くようにすることをおすすめします。

②湿気のたまりやすい場所に保管しない
ドライフラワーは元はなまもの。乾燥させたからといって湿度の多いところに置くと多少なりと水分を吸って、結果カビや変形を生じます。おうちの中だと浴室に近い場所やキッチンなどは湿気がたまりやすいかも。風通しのよいお部屋を選んで置いてください。

③ホコリが溜まらないよう定期的にお掃除
室内で生じるホコリがドライフラワーに積もってしまうと折角の風合いが損なわれます。長く持つ反面、飾りっぱなしになることでホコリが蓄積しやすいので、定期的にホコリを払うなどで状態を保つようにしてください。

④強風が当たらないようにする
風通しの良いところに保管、といえどもエアコンや扇風機の直風は苦手。ドライフラワーは壊れやすいものも多いため、強風で破損しないようご注意ください。

ぷらぷらのドライフラワーご紹介
超個人的見解によるドライフラワーにして良かった植物ご紹介。
第5位:アイリスの実
ぷらぷらさんが種から育てた原種に近いアイリスだそうで、日本では見かけない種類です。初夏に小ぶりのアヤメのような花が咲くのですが、その後に大きな実がつきます。乾燥するのに時間はかかるのですが、しっかり乾燥すると中からオレンジの実が見えてカッコいいドライフラワーになります。当店でしか見かけない希少性ある一品。

第4位:ニゲラ(クロタネソウ)
レース状の葉っぱから春に可愛らしい花を咲かせるニゲラは、丸い風船のような種をつけます。それをドライフラワーにするとオシャレなアレンジに。紫色の縞模様が目を惹きつけます。写真はベニバナと合わせたミニブーケです。

第3位:ラグラス
別名ラビットテール。うさぎのしっぽのように短くふさふさで、ベルベットのような質感のもふもふ植物です。束にして飾るのもおススメですが、これを使ったリースはとても豪華になります。早いうちに収穫して乾燥すれば長い間薄い緑色が楽しめます。
写真はラムズイヤーというこれまたもふもふの葉っぱを持つ植物と組み合わせリースにしたものになります。

第2位:スターチス
ドライフラワーに最適といっても過言でないお花です。生花での姿をそのままに色も鮮やかに残ります。形も崩れにくく初心者にもおすすめです。

第1位:矢車菊(コーンフラワー)
蕾が開き始めた頃の矢車菊は花びらも散りにくく、鮮やかな色が残ります。特に青色はドライになってもほぼそのままの色合い。初夏に爽やかなドライフラワーのアレンジが作れる花材です。

切り花より長持ちはする反面、壊れやすく保管方法によって左右されやすいという特徴を持つドライフラワー。お気に入りのお花をより身近で長く楽しんでください♪

ドライフラワーたちに馴染む雑貨たち

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