■blog vol28:ぷらぷらのお野菜紹介 バジル

10月に入ったというのにまだまだ京都は日中暑いです。広報担当・嫁です。
夜間の気温が下がってくれないと冬野菜が育たない!色々支障が生じないことを祈るばかりです。
さて今回は「バジル」について。今年はちょっと収穫が遅れました。秋が終わる頃までは収穫が見込めます。スーパーなど市販では1枝ちょろっと入って飾りとして利用されることが多いと思いますが、バジルはれっきとした主役を張れるハーブなのです。

バジルについて
バジルはシソ科の1年草です。シソ科の仲間は他にシソやミントなどがあります。シソ科の特徴として、茎を切ったときの断面が四角であること。通常は茎を切ると円の植物が多い中、なぜ四角に進化を遂げたのか。諸説ありますが、通常の茎が円柱形で断面が円形なのに対し、四角い茎は正方形のため剛性が強いこと、風などの力を受けて傷が入る際、円柱の場合はあらゆる方向から傷が入る可能性があるのに対し四角い茎は四隅や特定の極地となる可能性が高いため、強度の特性チェックをすべき箇所が必然的に絞られるためではないかと言われています。
(参考:11 植物の世界「円い茎と四角い茎」http://www2u.biglobe.ne.jp/gln/13/1311.htm

また、シソ科のもう一つの特徴として葉っぱの付き方が対象で枝に対して左右対称に展開します。
成長するにつれて葉っぱの付け根からも同様に左右対称の枝が生えます。生育が大変旺盛なので、
頂点を切ると側芽が大きくなりどんどん枝分かれしこんもりとした形状に育ちます。

バジルの栄養価
特筆すべきはβ-カロテンの量!数あるお野菜の中でも含有量はモロヘイヤ(約10,000μg/100g中)やパセリ(約7400μg/100g中)に次いでトップクラスです。(パセリに関しては以前のブログをご参照ください)β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。主に皮膚や粘膜の保護作用があります。また香り成分のテルペンやフェノール類には、活性酸素の働きを抑える抗ガン作用があると言われています。

バジルのもう一つの楽しみ方 バジルシード
一時期、食物繊維が豊富でプチプチ食感が面白いということで「チアシード」が
流行しました。いずれもシソ科ですがバジルはメボウキ属。チアはアキギリ属なので、分類が異なります。
バジルの種であるバジルシードもチアシード同様、種に水を吸わせると、周りにブヨブヨした不溶性の食物繊維でできたゼリーを纏います。原産地から察するに、雨季と乾季の差が激しいため、発芽のための水分を自分の周りに蓄える必要があったのだと思います。
なお、水分を含んだ時の膨張率はバジルシードが30倍、チアシードは10倍程度だそうです。チアシードには各種必須アミノ酸が含まれ、バジルに比べてカロリーもやや高いそうですよ。

この不溶性の食物繊維は腸内環境を整えてくれるのに役立ちます。たった4gでレタス1個と同程度の食物繊維が摂れるそうです。

バジルって育てやすいの?
色々な種類があるハーブの中でもバジルは育てやすい部類に入ると思います。特に夏の暑い時期には生育が旺盛になり、頂芽を切ると脇芽からも枝が伸びてどんどん増えます。
収穫時期は5月~10月末までと大変長く、葉っぱだけでなく花や実も楽しめる、いろんな意味で「オイシイ」植物です。
病害虫は少ない方ですが、まれに葉っぱに穴が開いていることも。
青虫が付くことがありますので、おかしいな?と思ったら葉裏を見てみてください。

ぷらぷらで育つバジルの種類
バジルの種類は実に150種類を超えるそうです。当畑では現在4種類のバジルが育っています。
①スイートバジル
イタリア料理でおなじみのバジリコソースに使われる最もポピュラーなバジルです。
葉っぱが大きくつるっとした風合いで、爽やかな甘い香りがします。刻んでペーストはもちろん、そのままちぎってピザを飾ったり、サラダとして生食も。


②レモンバジル
柑橘系を思わせるすがすがしい香りのバジルでスイートバジルに比べ葉っぱが細かいです。
表面に細かい産毛が生えていて、このままちぎってサラダやドレッシングに。
タイ料理のガパオライスに使われるバジルはこのレモンバジルが多いそうです。


③レッドバジル
その名のとおり葉っぱや茎が赤紫のバジル。コショウのようなスパイシーな刺激がある香りです。より強くバジルの香りを楽しみたいという方はこちらがおススメです。
なお、赤紫の色素はアントシアニンなので、茹でたり炒めたりすると緑色になります。
鮮やかな色を楽しみたい場合は熱を加えずに、レモンやピクルス漬けにするなど酸性の食品と一緒にご利用ください。明るい赤い色が楽しめます。

パン工房 MuraKami さんのお写真 
お買い上げありがとうございました!


④シナモンバジル
当畑イチオシのバジル。シナモンのような甘くスパイシーな香りは、他のバジルには
ない芳香。炒め物やカレーのような煮込み料理にも合います。また、ケークサレやキッシュなど
お菓子風の使い方も出来ます。とにかく強健で虫もつきにくく、切り戻ししても沢山枝を出してくれる、大変育てやすいバジルです。

実食!バジルのレシピ
炒め物やガパオライス、ピザやピクルス、ちょっとした飾りにも使えるバジルですが、香りを楽しむレシピとして「バジルのモヒート風」をご紹介します。普通はモヒートってラム酒入れてお砂糖とライム(またはレモン)、ミントなんですが、バジルだって立派なカクテルになるのです。全年齢飲めるように今回はアルコールなしのレシピです。
(材料:2人分)
・バジルの生葉 ひとつかみ(20g程度)
・バジルシード 小さじ1
・水      100㏄
・炭酸     400㏄
・レモン果汁  適量(大さじ2杯程度)
・氷      適量
・お好みではちみつやジャムなど 適量
①バジルシードを水100㏄に浸す。(水に浸して5分程度で膨らみ始め、30分程度で膨張完了します。)
②冷やしたグラスに氷を入れ、バジルシード、ちぎったバジル、レモン果汁、お好みではちみつやジャムを入れる。
③炭酸を注いで混ぜれば出来上がり。
食物繊維が不足しがちな時のドリンクにどうぞ♪バジルシードの食感がプチプチ楽しめます。小さな白い花も食べられます。スーパーなどでは流通しませんがご自宅で育てている方はぜひ葉っぱ、花、実とそれぞれ使ってお楽しみください。
以上、「ぷらぷらのお野菜紹介 バジル」でした。

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