■blog vol22:ぷらぷらのお野菜紹介 トマト1
梅雨明けました!ずっと梅酢に漬かりっぱなしだった梅たちがお外に干せて喜んでいる広報担当・嫁です。
京都はぷらぷらさん(主人)曰く、祇園祭りの頃にざっと大きな夕立が降って、それが過ぎたら夏本番になるんだそうです。絵にかいたように祇園祭が終わって一気に夏の様相になりました。
今回は夏の真っ赤な宝石「トマト」について。ぷらぷらの夏の定番野菜で、リピーターのお客様が多いお野菜です。色々な種類があるのですが、「ソースに最高だった!」とか「昔食べたトマト本来の味がする」とか、「子供がおやつ代わりに食べちゃった」とか、嬉しいコメントも多く頂けありがたいです。トマトについては書きたいことが多すぎなので、本ブログ初!の(←大げさ)シリーズもので投稿したいと思います。
トマトの産地について
トマトの原産地はアンデスの高地。そこからアメリカ、メキシコ、地中海へと広がったとされ、日本で食用とされ始めたのは20世紀に入ってからだそうですよ。原産地は極端に雨の少ない場所のためトマトは多湿を苦手とします。後述しますが、降雨が多いとトマトの育成に支障が発生します。
トマトの選び方
トマトはどの種類もずっしり重くてヘタがピンと上を向いているものが新鮮です。
また、生理障害といって生育時に雨が極端に少なすぎるとカルシウム不足によりトマトのお尻が黒茶色くかさぶたのようになることがあります。これをトマトの「尻ぐされ病」というのですが、決して腐敗している訳ではありません。むしろ高密度で甘味があり美味しいそうで、最近は規格外野菜の中でもこの尻ぐされトマトを「闇落ちトマト」という名前でブランド化して販売している上手な農家さんも。ネーミングセンスに脱帽です。すごいなぁ、ほんとに闇落ちして見えて来るもん笑。
(闇落ちトマト:https://news.yahoo.co.jp/articles/eeea899581a2b769e33b9ce037aa0cb60981f015)
また、ずっしり重い実が良い理由ですが、生育の途中でカメムシがトマトの汁を吸うと、その部分の色が抜けたり、ゴツゴツした質感の中がスカスカしたトマトが出来ることがあります。ミニトマトなどは洗っているときに浮いてしまうことも。ですので、ずっしり重いものをお勧めします。
トマトの栄養価について
当ブログ恒例(?)栄養価についてはこちら。
(引用:食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/)
ビタミンAやビタミンCが豊富であることと、根菜などに比べ低カロリーであること、カリウムやカルシウムも含まれており、水分量も多いことから夏の日焼け防止や夏バテ予防にも良さそうです。また表にはありませんが、トマトが持つ赤色色素である「リコピン」(他にも赤いスイカなどに含まれます。)は血液をサラサラにする効果があるそうです。夏の不調改善に良さそうなお野菜ですね。
トマトの育て方のコツ
トマトを育てる時のコツを2つご紹介します。
①トマトの「芽かき」を行う
トマトは生育旺盛な植物です。栽培適温である10℃以上が保てる地域だと年間を通じて育成可能なため8m~10mまで伸びることもあるんですって。で、葉っぱの出る節ごとに「わき芽」といって枝になっていく芽が出てきます。これを大きくなる前に切り取ることで、主幹の成長や花や実の生育にエネルギーが回ります。芽かきをせず放置すると、枝がみるみるうちに入り組んで結果、蒸れが生じたり、折角実ったトマトの収穫を見逃してしまいますので、当畑では芽かきを行っています。
たまに主幹なのか、わき芽から生育しているのか分かりにくい枝がありますが、その場合は花芽がついている枝が主幹です。私はちょくちょく見分けを誤り主幹側を落としてしまい、ぷらぷらさん激おこです。芽かきを適切に行うことで後の病害虫や生育にも大きく左右される作業です。
②色づいて来たら過剰な水やりをしない
うちの畑は苗の植え付け時以外基本的には灌水は行いません。自然に任せます。なので、トマトが育って色づいて来た頃にゲリラ豪雨や長雨にあたると、折角のトマトの実が割れてしまいます。うちでは「パッカーントマト」と呼んでますが、悲しいったらありゃしない。先述のとおり、トマトの原産地は極端に降雨の少ない地域。そのためか過剰な降雨(ご家庭の場合は水やり)があると実に急激に水分を蓄えて皮の成長が間に合わずパッカーンします。色が付いていない未だ未成熟のトマトの場合は起きにくいようです。色づいて来たらご注意くださいね。
トマトVS虫たち
夏の暑い時期にこれだけ栄養価もあって水々しくて、そりゃ虫たちもこぞって食べたくなりますよね。
トマトは葉っぱに付くアブラムシやハダニ、実の汁を吸うカメムシなど食害する虫たちも多いです。
ですがトマトはそれに対抗する力を持っているかも?という研究があります。
2018年に発表された内容で「植物が香り化合物を出す仕組み,吸う仕組み単純拡散では説明がつかない」という題目で掲載されています。それによると虫たちの食害を受けたトマトは香りの伝達物質を使って他の食害に遭っていないトマトに対して防御レベルをUPさせたという説が唱えられています。何となくですが、自然に近い姿を目指して栽培をする畑の中で、虫の食害による全滅がないのはこのせいもあるのかなあと、肌感としては思います。
また、トマトを育てる上でその成長を助けてくれる植物がいくつかあります。
「コンパニオンプランツ」といって、英語のコンパニオン=仲間、連れ添いを意味する植物でお互いの成長を助けたり、虫による食害を抑制する働きをしたりなど、心強い味方になってくれる植物たちです。当畑では「バジル」をトマトの間に植え付けることでその役割を担ってもらってます。
バジルは水を好むため、トマトが水を吸いすぎることなく育つ助力になったり、トマトが過剰に養分を吸って葉っぱばかり茂って実らないといった状態を無くす効果が期待できるようです。また2012年に鳥取大学で行われた研究結果では、バジルを一緒に混色することでトマトの茎の長さや葉っぱの枚数、実のつく数に有意差が見られたそうです。
(参考:バジルによるトマトの成長促進効果の科学的解明)
いかがでしたでしょうか?書きたいことが多すぎました「トマト」について。育て方や食べ方などご参考にして頂ければ幸いです。次回は当畑で育つトマトの種類とおススメの食べ方などご紹介したいと思います。続編もお楽しみに!
以上、「ぷらぷらのお野菜紹介 トマト1」でした。
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